オリジナルアパレルブランドを立ち上げるにはどうしたらいい?
「オリジナルアパレルブランドを立ち上げて自分の服を販売したい!」という方のために、開業・販売についてまとめてみました。いざ立ち上げようと思っても、手順をきちんと理解しておかないと失敗します。今回は、初心者でもわかりやすい「立ち上げの基礎」を紹介しているので、ブランド設立を検討している方は必見です。
段取りを考える
オリジナルアパレルブランドを立ち上げるには、段取りを考える必要があります。ただ思いつきだけではじめてしまうと、失敗しやすいので注意しましょう。
ブランド販売の手順は、コンセプト決め・資金準備・デザイン案・製造・プロモーションに流れが一般的です。どれくらいの期間が必要になるかは個々によって異なり、数か月で開業できる方もいれば、1年近くかかる方もいます。
コンセプト
商品を販売する前に、どんな服を販売していきたいのかを明確にします。
ひと口にアパレルブランドといっても、系統はさまざまです。セレクトショップのようにいろんな商品を販売するのもよいですが、きちんとコンセプトを決めることでより多くの人に興味をもってもらえるようになります。
たとえば「服のテイスト」なら、ナチュラル・カジュアル・エレガント・モダンなどがあります。ターゲットや性別なども含めてコンセプトを決めていくことで、どんな服を販売したいかがはっきりしてくるでしょう。
コンセプトが決まったら「ブランド名」を決定します。ターゲット層に合わせて考えてもよいですし、ロゴがあると目に留まりやすくなるのでおすすめです。ただし、かならず商標登録されていないものにしてください。
資金
オリジナルアパレルブランドを立ち上げるには、それなりのコストがかかります。ある程度資金を貯めてからはじめるようにしましょう。
必要な資金は、販売方法によって異なります。実店舗なら土地や物件の購入が必要ですが、ネットショップならこれらは不要です。あまりお金をかけたくない方は、フリーマーケットやポップアップショップへの出店もおすすめでしょう。
実店舗の初期費用は、敷金礼金・家賃・仲介手数料・内装工事費・インテリアなどが一般的です。また、維持費として給与・交通費・法定福利費・福利厚生費・採用研修費なども準備しておく必要があります。
デザイン・製造・プロモーション
デザインは、コンセプトに沿って考えましょう。自分で案を出すのが苦手な方は、プロにお任せしてもOKです。ただし、その場合は別途費用がかかるので注意してください。ロゴをあしらったデザインにすると、よりオリジナル感が出るのでおすすめです。
デザインが決まったら、いよいよ製造に入ります。最初は少量から発注し、売れ行きを見ながら増やしていくと在庫リスクを抱える心配がありません。洗濯表示やブランドロゴなども忘れずに付けましょう。
作った商品を多くの人に知ってもらうために、プロモーションを行います。プロモーションといってもいろんな方法がありますが、最近はSNSを活用するのが主流です。
手軽に宣伝でき、なおかつ目に留まりやすいので、はじめてオリジナルアパレルブランドを立ち上げる方でも利用しやすいでしょう。マスメディア広告やWeb広告なども効果的です。
準備が整ったら、開業・販売です。万全な状態で自分たちの商品を販売しましょう。
主な販売方法は3つ
どのような方法で販売するかも、段取りの段階で決めておく必要があります。ここでは、主な販売方法を3つ紹介します。
実店舗
お店で販売してみたい方は、実店舗での販売がおすすめです。文字どおり、お店を構えて商品を販売する方法のことで、立地・内装・ディスプレイなどすべてこだわることができます。人気ブランドになれば、全国展開していくことも可能でしょう。
また、並行してネットショップを立ち上げるのもおすすめです。近くに店舗がない方でも気軽に商品が購入できるので、より人気を獲得できます。
ただし、実店舗は土地・物件などの購入も必要になるため、どうしてもお金がかかってしまいます。そのうえ、ランニングコストもかかるので、ビジネス初心者には敷居が高いかもしれません。
フリーマーケット
なるべくお金をかけたくない方は、フリーマーケットやポップアップショプを利用する手段もあります。自分の商品が売れる瞬間を見られるので、感動もひとしおです。お客様と会話をしながら受け渡しができるのも魅力のひとつでしょう。
出店料はエリアによってさまざまですが、1,000円程度がほとんどです。
ネットショップ
実店舗に比べて費用が安いフリーマーケットですが、さらに立ち上げやすいのが「ネットショップ」です。とくに昨今はネットショップが主流になっており、誰でも気軽に開業・販売ができます。固定費のかからないサービスを利用すれば、よりお得に販売できるでしょう。
3つの中ではリスクが低いネットショップですが、お客様の情報漏えいが心配です。管理システムなどを利用して、トラブルを回避するなど工夫してみてください。
また、ネットショップのみでの販売は、年齢によって難易度が上がります。コストを抑えられるのはメリットですが、ターゲット層が限られてくるのはデメリットでしょう。
成功させるポイントと失敗例
最後に、立ち上げたオリジナルアパレルブランドを成功へ導くポイントを紹介します。長く続けるために知っておきたい失敗例についても解説しますので、開業を検討している方は参考にしてみてください。
コンセプトを明確にする
まず、コンセプトは明確にしましょう。「コンセプト」でも紹介しましたが、この部分があやふやだと思うように集客が得られません。よくわからないという方は「ペルソナ」を参考にするのもおすすめです。
ニーズに合った販売
めまぐるしく変化するアパレル業界だからこそ、市場から情報を集め、常に最新トレンドをキャッチしなければいけません。
どんなんに魅力的な商品でも、市場のニーズと合っていないと失敗します。競合を避けて販売する方法もありますが、市場が大きいほど売り上げにつながりやすいことを考えると、ニーズに合った販売方法が成功のカギになるでしょう。
集客ができない場合も?
段取りや資金調達などはきちんとできていたのに「思うように売れなかった」という方は、もしかしたら「あること」が原因かもしれません。参考にしながら、ぜひ改善点を見つけてみてください。
最初は「集客力ができなかった」ケースです。いくらよい商品でも、かならずしも100%の売り上げが叶うわけではありません。積極的にSNSを活用し、オリジナルアパレルブランドをアピールしましょう。しっかりとしたプロモーション活動も必要です。
商品が多すぎた/少なすぎた
商品の種類展開も、失敗例にありがちです。Tシャツ・フーディ・スウェット・アフターなど、いろんな種類の商品を販売していませんか?一度に大量の商品を販売してしまうと、お客様はどの商品を選んだらよいか迷ってしまいます。
結果「手に取るだけ」になり兼ねないので、最初は少量から販売し、知名度が出たら大量生産するようにしましょう。売れないと、コストがかかってしまうのもマイナス点です。
他社とデザインが似ている
オリジナルアパレルブランドを立ち上げるということは「オリジナル」であることが重要です。当然、他社のデザインと似るのはNGですし、それを無視して販売するのも避けなければいけません。
万が一販売してしまうと、相手のブランドから訴えられることもあるので注意してください。なかには「偶然デザインが被ってしまった」という方もいると思いますが、きちんとリサーチして、完全オリジナルであることを確認してから販売しましょう。
まとめ
オリジナルアパレルブランドを立ち上げる方法を紹介しました。一般的に、段取り・販売方法・失敗例をきちんと理解していれば、誰でも開業できます。問題は、販売した商品が売れるかどうかです。なかには、せっかく作ったブランドが売れず、やむを得ずお店を閉めてしまう方もいるでしょう。コストだけかかって失敗してしまったら、元も子もありません。そんなことのないように、成功へ導くポイントも含めて紹介しています。これから開業・販売を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。